インドの農業従事者をアシストするアプリ - Meghdoot
既存の仕組みの多くが、IT技術などを用いて、そのビジネスモデルやビジネスプロセスを変革させています。多くのものがデジタル化される一方で、インドの農業従事者達にもその恩恵が浸透しつつあります。農家の人達は農作業に従事する上で、作物の栽培計画を立てる必要があり、季節や気候条件を無視することはできません。季節的な傾向を把握し、栽培計画に活用するために、Meghdootというアプリが開発され、発表されています。
Meghdootは、インド気象局とインド農業研究評議会の合弁事業です。このアプリは温度、降雨、湿度、風速および風向などを事前に、農家の人達へ正確な予報を提供するものです。
これまでに1万回以上のダウンロードがあり、使い方は非常に簡単で、使用者は自分の名前と場所(リアルタイムの場所ベースの更新を提供するため)を登録するだけで済みます。Meghdootアプリは、Playストア(Andriodユーザー向け)またはApple Store(iOSユーザー向け)から無料で簡単にダウンロードできます。また、ユーザーは好みの言語(デフォルトでは英語)(インドの州によって異なる言葉)を選択できます。アプリ発表後の時点で、150の地区に導入され、他の地域では段階的な運用(今後1年間後)が提案されています。
Meghdootは、インドでの作物の収穫サイクルの取り扱い方に、大きな影響を及ぼしました。このアプリの成功の主な理由の1つは、地域の言語で利用できることです。 パンジャブ州(インド北部の州)の農家も、テランガーナ州(南部の州)の農家も利用でき、とても有益なものとなっています。
ロケーションインテリジェンスアプリは非常にインタラクティブで、各地域の言語(インドではその州で言葉が全く違う)で使用でき、画像や地図、写真の形でも情報を提供します。 またFacebookやWhatsAppなどのさまざまなソーシャルメディアにも統合されており、その中ででも情報を共有することができます。
数多くの実際のケースが観察されており、最近で言えば、アザミウマとダニの被害の可能性に備えて、ランガレッデイー地区の農家へ殺虫剤を散布することを提案しました。タイムリーな提案なおかげで、事前の保護に役立つ結果が観察されております。
インドは農業国であるという事実を考えると、このようなアプリは大変有意義なものであります。現時点では、アプリの公開範囲は限られていますが、今後その地域を広げていく見通しです。